閲覧注意

 

 

 

 

 ポケモン一切関係ありません

 何読んでもぼくのこと嫌いにならない人だけ読んでください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そけむにもさ、風俗行ってみろよw」

 

 ──どうしてこうなったのかと、そう思わずにはいられなかった。

 お洒落なカフェにいるというのに、その場に微塵も似合わないワードが続けざまに放たれていく。受け入れがたい現状から逃避するようにくらりと眩暈のような感覚。夢なら覚めてくれといくら願っても、目の前の光景はいつまでも変わらない。

 ぼくに向けて差し出されるスマートフォン。そこには確かにこう記されている。

 

『そけむにに女を経験させたいです!』

『俺もそけむにと一緒に行きたい!』

 

 退路は既に、なくなっていた。

 

 

◇◇◇

 

 

 キッカケがあったとすれば、それはとりめしからの電話だった。

 正確にいえば直接的には関係ないのだけど──それがなかったとしたら、ぼくはその日、外出してはいなかっただろうから。

 彼の(やかましい)誘導によってまんまと『ようこそ実力至上主義の教室へ5巻』を本屋に探しに行ったぼくは、そして出会ってしまったのだ。

 あの三人組に。

 

 

 

 

 

 

 

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「え、偶然。何してんの?」

「一緒に来い」
「え」

「来い」

「…………」

 

 そして有無を言わさず、ぼくは彼らが目指す喫茶店に連行された。

 ──なんて、不幸にもとでも言いたげな論調だけれど。

 正直な話、そこまではよかったのだ。

 よう実を買いに行くという当初の目的からは逸れてしまったけれど、時間的には余裕があるのだから、少しぐらいお茶をしても問題はない。

 それよりも、本来予定のなかった日に誰かと遊ぶ用事が生まれたことに対する喜びの方が勝っていて。カフェで提供されたブレンドコーヒーを味わいながら、だからぼくは、談笑を楽しんでいたのだ。

 ……その談笑の話題が、風俗に関するものに移るまでは。

 

「そけむにもさ、風俗行ってみろよw」

 

 ぼくの向かいの席に座るもりしたが言う。彼とまともに対面して話したのはその日がおそらく二度目だった。だというのにぼくは彼からパチンコの闇の深さを学び、さらに続けて風俗を勧められている。彼はアングラの住民であった。ぼくはそれを見抜けていなかったのだ。

 

「お前きっかけがなかったらいかないだろ! 背中押してやってるんだから行ってみろってw」

 

 ぼくの左に座るTKが言う。こいつはいつだって、いかにも正論らしく物事を語る。その日も彼はお得意の詭弁を振りかざし、口下手なぼくの逃げ道を塞いでいった。どうしてもぼくを風俗に行かせたいらしい。

 

「いや~連れていきてぇな~w」

 

 ぼくの左前方に座るたわしが言う。聞けばたわしは約一か月後にひいろさん、はんべえさんと風俗に行く予定があるのだという。

 彼が巷ではポケサー風俗三銃士の一人として数えられているとんでもない人物であることを知ったのはその後のことだが、当時のぼくはそれを知る由もなく。

 にやにやと恐ろしい未来を語る風俗マスターたわしに若干の畏怖を感じながら。けれどぼくは心のどこかで、今回も行くことにはならないだろうと高をくくっていた。

 結局のところ、風俗に行くには自分自身の意思が必要になる。自ら決意し予定を組まない限りは彼らが望む結果にはなりえない。つまりその点でいけば、TKの発言はあながち間違いでもなかったのだ。

 きっかけがなければぼくは風俗には行かない。

 そしてこの場のノリは、ぼくに童貞卒業を決意させるほどの原動力には至らない。

 無敵だった。

 負けるはずのない盤面だった、はずなのに。

 そんなぼくを遥か高みから見下ろして、たわしは告げたのだ。

 

 

 

 

 

「や、ひいろさんに送ったわw そけむにも行きたいって言ってますってww」

 

 

 

 

 

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 ──神の一手だった。

 彼の背後に圧倒的な力を持つ存在を感じ取る。

 それはまごうことなく、ぼくの築いた堅牢な城砦を一瞬で崩壊させる、裏技にも等しきウルトラC

 否、決定打ではなかったのかもしれない。

 これだけならば取り消しようもあっただろう。

 たわしのDMにひいろさんが返答する前にぼくの方から連絡するなど、方法はあったのだ。

 けれどぼくはそんなことを思いつかないほど動転していて。

 そして非情にも、ひいろさんのレスポンスは迅速だった。

 ひいろさんとたわしの連携は──ひいろさんからすればそんなつもりはなかっただろうけれど──ぼくにとって、絶望的なまでに完ぺきだった。

 

 

「返事きた! 『嬢の数的に怪しいかもだけど、一緒に行きたいしちょっと相談してみるわ!』だってさw」

 

 

 この宣告をもってぼくの退路は消失する。

 ひいろさんは飛び入り参加を願っている(という設定の)無礼な後輩であるぼくの気持ちを無下にせず、一緒に行くために調整しようとする姿勢を示した。真剣に考えてくれていたのだ。

 そんな先輩に対していまさら「ごめんなさい、冗談のつもりでしたw」などと誰が言えるだろう。

 雌雄は決した。完敗だ。

 三人は心底嬉しそうに、楽しそうに笑って。

 そして唖然とするぼくを視界に捉えて言い放つ。

 勝ち誇ったように。

 嘲笑うかのように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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いや仲間に『された』んだが????????????

 

 

 

 

 

 

 

 

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これなんだが!?!?!?!?!?!?!?!

 

 

 

 

 

 そんな反論を脳内で浮かべながら。

 ぼくのめのまえは、まっくらに、なった。

         ・

         ・

         ・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで。

 

風俗に行ってきました。

 

 

 

 

 

 

 は???????????

 

 

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 <ワケワカンナイヨー!

 

 ぼくもわけわかりません……。

 

 

 

・当日

 

 たわし、ひいろさん、はんべえさんが行く予定だったらしい風俗は、嬢の人数的にやっぱりぼくの飛び入り参加は難しいということが発覚。

 しかしひいろさんのご厚意(俺もそけむにと一緒に風俗に行きてェ!)で、それとは別日に違う風俗に行くことが決定しました。

 しかもそのためならメルカリなどを駆使してお金を工面することも辞さないとのこと。男気溢れる対応に涙が出ます。

 

 余計実はたわしの悪ノリで冗談だったなどとは言えないようになりました。

 

 そんなこんなで計画を立て、新たなる仲間としてドヒドイデ松岡を加え結成された麦わら風俗団が迎えた決行当日。

 戦いは朝から始まっていました。

 嬢の予約指名を行う必要があるからです。

 当初は"経験者"であるひいろさんかたわしが予約してくれるという話だったのですが、ひいろさんは前日飲み会につき朝8時の起床は困難。たわしは当日、なぜか電話が繋がらない。そして松岡はバイト。

 

 え、戦えるのぼくだけ?????

 

 寝起きの頭で初めての風俗予約を余儀なくされます。

 幸い、作戦会議と称して前日に指名する嬢をそれぞれ第三希望まで決めていました。既に予約が入ってしまっている嬢もいましたが、概ね希望通りの指名を通すことに無事成功します。

 予約電話が終わって、完了したことを海賊団の仲間たちに報告。

 このタイミングで「いやマジで今日風俗いくのか…」という実感が湧いてきました。

 

 不思議な感覚に包まれながら気付けば滋賀。

 送迎車に乗り込み揺られ、とうとうバトルフィールドに辿り着きます。

 

 待合室で感じていたのは緊張です。

 しないわけがない。童貞だから。手とかめっちゃ震えてました。

 そんな感じでたわしに「ヤバい、ヤバい」と連呼して笑われていると番号が呼ばれます。真っ先に戦場に赴くことになってしまいました。とうとう始まってしまう…と緊張しすぎて泣きそうになりながら、嬢が待つ階段に向かいました。

 いよいよ対面です。

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは~❤」

 

 

 

 

 

 

 

 え、かわい、ちっちゃ、でっか…。

 語彙力消滅しました。童貞なので。

 行く前にさんざんとりめし(童貞)に「二万程度じゃあんま期待できんやろwwwwいくならいっそめっちゃ高いとこの方がいいよそけむに!」などと脅されていたので不安でしたが、少なくともぼく基準だと普通にかわいかったです。

 

「お願いしますね~❤ じゃいきましょ❤」

 

 そういって彼女はぼくの手をとります。

 え、手やらか、やば…。

 

「指細いですね~❤ ピアノとかやってはりました?❤」

「ハ、ハイ、小さいころデスケド…」

「やっぱり~❤」

 

 え、見透かされてる、やば…。

 服も脱いでないのに丸裸にされたような気分でした。

 わかりきっていたことですがこの時点でぼくはドギマギ。こうして雄琴の地にそけむにという名の新種の「ちいきも(ちいさくてきもいやつ)」は爆誕しました。

 あとこれは性癖の話なのですが、ぼくは『ハートマーク』=『』がけっこう好きです。いや何を言っとんねんという話ですが、たぶん媚びた感じの語調が刺さるんだと思います。

 許さんからな、俺を歪めたノクターンノベルズ。

 で、それとこれとにどういう関係があるのかというと、嬢の言葉の語尾にはハートマークが付いていました。そんなように感じられるほど甘い声だったのです。文章にするうえでそれっぽくしてるとかでなく。わりと誇張抜きです。

 え、やば…。

 

 思考がどろどろになりながらも部屋に案内され。

 雑談をしながら服を脱がされ、身体を洗われます。

 ここでえ、やば…となったのは泡まみれになった手でちんちん触られたときです。めっちゃ興奮したし思わず「あ、手、めっちゃやらかいっすね…」と口に出しました。 

 

 

 

 

 いや書いててぞわっとした。

 

 

 

 

 きもすぎだろ…………。

 

 

 

 

 でも嬢は「よく言われるんですよ~❤」と返してくれました。

 

 

 

 

 

 え、やさし、やば…。

 

 

 

 ちょろすぎ。

 

 

 

 

 その後はベッドへ。

 「責めたいとかある?」という問いかけに対し当たり前のように「や、めっちゃ責めてもらいたいっす…」と童貞芸術点5億点の答えを返し、手コキや乳首舐め、フェラをしてもらうことに。

 全部はじめてのことなので「こ、これがあの…!」と伝説のポケモンを見たときのような気持ちになって快楽を享受していたのですが、ここで印象的だったことが一つあります。

 

(──え、ゴム、ついてる?)

 

 一流の剣士は斬った相手自身にすら、斬られたことを即座に悟らせないと聞きます。

 アニメとかでそんなの見たことあるだけだけど。

 それで例えるなら、彼女はまさしく一流の風俗嬢だったということなのでしょうか──ぼくの刀は、ぼく自身が気付かぬうちに、嬢によって鞘に納められていました。

 "絶技"といわざるを得ません。

 

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 ……そして、とうとうその時が訪れます。

 

「挿れるね…❤」

 

 薄暗い部屋の中で囁くように告げられる数秒先の未来。

 跨った彼女はぺろりと舌なめずりをして、蠱惑的にぼくを見つめる。

 高鳴る鼓動。目前に控えた"喪失"に、けれど恐怖はなく。

 ──あぁ、ようやく。

 人生を共に過ごしてきた親友に別れを告げて、送り出されながら。ぼくは彼女に身を委ねて、ゆっくりと、確実に。深く、深く、沈んでいったのだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、折れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 折れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 えw?w?w!?w!w?wwwwww!?!?!?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 挿入はできたけど、途中で折れて最後は手コキしてもらっちゃった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 嬢に「初めてだとこういう人多いし大丈夫だよ~❤」ってフォローされたし名刺に次に来てくれたら最後までしようね❤ とか書かれちゃった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そけむに、嘘だよな?????????

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・エピローグ

 

 その後は京都の居酒屋で打ち上げをしたのち解散。

 ほろ苦さの残る結末ではありましたが、なんだかんだ良い経験にはなったかなとも思います。

 そう思わんとやってらんないです。

 

 この場を借りて改めてお礼を。

 一緒にいくぞ! と言ってくださったひいろさん。同行を決意してくれた松岡。そして経緯が多少の脚色はあれどほとんどノンフィクションであることから恨み半分なところもあるけど、ともあれキッカケをつくったたわし&TK&もりした。

 そして冷静に考えてありえないくらいキモイこの記事を読んでくれている皆さん。

 全員ありがとうございました!

 

 

 お願いだからぼくのこと嫌いにならないでください

 

 

 

p.s.

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 キモいコラ画像作って送り付けてきたとりめしくん。

 適当な理由つけて逃げてないでお前も風俗いけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・おまけ

 

 知っている人は知っていると思うのですが、ぼくは結構ASMR音声作品が好きです。

 そういうわけで当然(?)、風俗に行ったらしてもらいたいことがありました。

 "耳舐め"です。

 そんなことまでしてもらえるのかな? と不安にも思いましたが、そこは先輩方が以前執筆されていたブログにて可能であることを確認済み。

 というわけで、風俗では恥じらいを捨てるべきだというアドバイスももらっていたぼくは少しびくびくとしながら、けれど期待に胸を膨らませて嬢に懇願しました。

 耳、舐めてもらえませんか? と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ごめんね。中耳炎になっちゃうかもだからダメなんだ~❤」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ?????????????

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 陽向葵ゅかさん、いつもありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あとから考えると”ぼくが舐めたがってる”と捉えられていたのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり